いよいよ田植えの時期が近づいてきました。
田植えは、米作りの始まりという印象がありますが、実はそうではありません。
四月一日に種もみを水に浸けるところから始まり、芽出し、モミおろしなどを経て、約45日間かけて苗を育てます。

稲にとっての田植えの時期は、現代人に喩えると、高校入学の時期ぐらいでしょうか。
昼夜問わず世話が必要な乳幼児期を越え、少しづつ世話の必要が少なくなり、ある程度自分の力で生きていく力も身につけ、
「社会に出ていけるかな?」、「まだ少し早いかな?」そんな頃のように感じます。
ですから私の中での田植えは、「自立の決意を促すセレモニー」といった位置づけにあります。

今年は七沢研究所とのご縁をいただいたことにより、その叡智も活用しています。
その中でひとつあげるなら、火打石ですね。
火打ちをすると、田んぼが澄み渡るのです。まるで、台風が過ぎ去った翌日の朝のように。
今のところ、苗はいつになく順調な生育を続けています。

今年は白川学館の祭祀を司る斉藤氏をお迎えし、
さらに全国の門人の方々とロゴシストの方々をお迎えしてお田植え祭りを開催する運びとなりました。

この小さな田んぼからの五穀豊穣の祈りが、世界の豊穣に結ばれることを祈念するお田植神事のあと、
今、すくすくと育ちつつある苗を、参加者みんなで手植えしていきます。

足をやわらかく包みこむ土、
手と足に触れる水のうるおい、
すがすがしくそよぐ風、
鳥のさえずり…

私はこの感触を忘れたくなくて、
毎年一反は手植えをしています。
今年は全国の門人の方々、ロゴシストの方々と
その感触を分かち合えることを、とても嬉しく思っています。

土をはじめとする自然、生命がきらめく一日を、
どうぞ堪能してください。

by hirorin M